屋内栽培の花をAIが画像認識
屋内生産施設のカメラで撮影された花の画像をAIがリアルタイムで解析
開花量を自動で数値化
AIが開花の段階を正確に判定し、出荷可能な花の量を自動でカウント・数値化
作業負担の軽減と受注精度の向上
これまで手作業で行っていた開花量の確認作業を自動化し、データに基づいた正確な受注管理を実現
クライアントは、高品質な花を屋内で生産されている某企業様。
これまで熟練のスタッフが手作業で行っていた花の開花量確認は、多大な時間と労力を要し、受注量の決定にも大きな手間がかかっていました。この課題を解決するため、ジーライブはフルスクラッチのAI画像認識システムを開発・導入。花の画像をAIが解析し、出荷可能な開花量を高精度で数値化することに成功しました。
本プロジェクトにより、クライアントの作業負担は大幅に軽減され、データに基づいた正確な受注管理への第一歩を踏み出しました。この成果はクライアントより高く評価されており、今後は予測精度のさらなる向上や対象品種の拡大も視野に入れています。
1か月
担当エンジニア1名
天候などの外部環境に左右されずに、高品質な花を安定的に生産・供給されている企業様。徹底した環境管理が可能な屋内施設での生産という強みを活かしつつも、さらなる生産性の向上と、より効率的な事業運営を実現するための新たな手法を模索されていました。
クライアントが抱える課題は、栽培されている花の種類や独自の生産環境に特化したものでした。そのため、一般的なパッケージソフトでは対応が困難でした。
そこで、弊社のAI、特に画像認識技術に関する深い知見と、お客様固有の課題に合わせてゼロから解決策を構築する「フルスクラッチでの開発力」を評価いただき、ご相談いただく運びとなりました。
生産管理の効率化を目指す上で、以下のような点が具体的な課題となっていました。
従来、出荷可能な花の量の確認は、熟練スタッフが毎日広大な施設内を巡回し、一輪一輪目視で行っていました。この作業は膨大な時間と労力を要するだけでなく、担当者の経験やその日のコンディションによって判断に僅かなばらつきが生じる可能性も否定できませんでした。
正確な出荷可能数をリアルタイムで把握することが難しいため、「どれだけ受注していいのか」という判断に時間がかかり、時には過小な受注による販売機会の損失や、逆に過剰な受注による供給へのプレッシャーといったリスクを常に抱えている状態でした。
日々の開花量に関するデータが定量的に蓄積されておらず、主に経験と勘に頼った生産計画となっていました。将来の出荷量を予測し、より戦略的な生産・販売計画を立てるための客観的なデータが不足していました。
まず、丁寧なヒアリングを通じて、クライアントの最終的な目標が、単なる「カウント作業の自動化」に留まらず、その先の「データに基づいた正確な出荷予測と、それによるビジネスの最大化」にあることを明確にしました。 その上で、花の品種ごとの特徴、成長段階による見た目の変化、施設内の照明条件といった、AIの認識精度に影響を与える可能性のある現場特有の環境を徹底的に調査。クライアントのご協力のもと、AIの教師データとなる画像を収集し、開花段階の判定基準を定義しました。
ジーライブは、まずお客様と丁寧に話し合い、目的が「作業を楽にすること」だけではなく、花の出荷量を正確に把握し、無駄なく販売につなげることにあると整理しました。
そのうえで、花の種類ごとの違いや成長のしかた、照明などの環境を詳しく調べ、実際の現場で撮影した写真を使って、AIが正しく開花状態を判断できるようにしました。開発は、いきなり本番導入するのではなく、試して → 確認して → 改善する、という流れを何度も繰り返し、少しずつ精度を高めていく方法を取りました。
また、熟練スタッフが長年の経験で判断してきた「この状態なら出荷できる」という感覚をAIに反映させることを大切にしました。
さらに、今回だけで終わらず、将来ほかの花や別の生産拠点にも使えるよう、後から広げられる仕組みとしてシステムを設計しています。
導入後の実証実験では、AIによる開花量のカウントが、熟練スタッフの目視と比べても遜色ない高い精度で実現可能であることが証明されました。
これまで確認作業にかかっていた時間が大幅に削減されたことで、スタッフの方々は品質管理や栽培環境の改善といった、より付加価値の高い業務に集中できるようになったと、非常に高い評価をいただいております。現在は本格導入に向けた準備を進めており、今後は蓄積された開花量データを活用して出荷予測の精度をさらに高め、より戦略的な生産・販売計画の立案に貢献していく計画です。